Doggy Wyvern(1998)
『あざらし』の前に作られた、学内でのチーム制作発表用作品。2面まで製作されている。恐らく学外では未発表。カーソルキーで左右に動き、zで羽ばたき、xで魚を投げる(パワーアップで最大5個まで溜め撃ち可)横スクロールアクションシューティング。発表された瞬間、800人から入る大ホールで物凄いどよめきが起こった。
- キャッチーかつ完成されたBGMと美しいドット絵
- 主人公の高度で奥行き視点が変わる超高速8重スクロール
- 気持ち悪いくらい滑らかに動く多関節ダチョウロボ
- プレゼンテーション用の一時ポーズと拡大鏡実装
を、チーム制作にも関わらず全て一人で作ってしまったという、とんでもないバケモノ作品。羽ばたきと溜めショットの操作バランスが非常に難しく、プレゼンテーション中でもチートしないと安定してクリア出来なかった。最近になって天谷君が、「実は上昇中と下降中で耳の動きが違うんよ」と嬉しそうに教えてくれた。
いかちゃん(1999)
洞窟物語のα版開発を諦めて、まずは小さいものを一通り完成させようとして出来上がったゲーム。主な開発現場は病室。イベントでは結核と話していたけれども、それは前の年に患ったもので、この時は気胸だった。いかちゃんリリース後、気胸再発にて再入院している。入院が少し長引いたため、僕ら同級生は彼が留年するのではないかと心配になり、先生方に進級を嘆願しに行った。今でこそいかちゃんはイカでは無いのだが、開発当初のテキストで『いかちゃんはイカ』という記述がある。
余談だが、現在開発中の『Rockfish』も病院で開発されていた期間がある。海に関するゲームを作ると入院するのではないか、と尋ねてみたら、天谷君はハッとしていた。
洞窟物語β版(1999-2002)
作り直すと聞いて、ここまで作ったものを捨てる気か、と本気で引いたβ版。マップも違えばストーリーも全然違う。イベントを見た方は気付いたと思うのだが、ボスからザコキャラに至るまで石鹸が溢れかえっている(他にも色々居るけど)。また、バルログの原型である『プー』は、リリースされている洞窟物語にも『プー・ブラック』として出演している。
武器の種類もかなり多く、どちらかと言うと武器の使い分けで進んでいくというパズル的要素のほうが強かった(順序良く壁を壊して登る、狙いを付けて隙間から攻撃する等)。シビアでシュールなセリフが多いのも特徴。リリースされた洞窟物語との主な相違点は以下の通り。
- マップの形状が大幅に違い、自由度がそれなりに高い
- 敵がエネルギーではなくお金を落とす、ショップで武器を買う
- 武器に弾数制限がある、レベルアップが無い
- 上下撃ちが出来ない、ダッシュもホバリングも無い
- 最大体力は2~5ポイントで、敵から受けるダメージは一律1ポイント
- ライフポットの代わりに、バイタルという全回復アイテムが沢山落ちている
改めてプレイしてみると、naoさんが指摘したように爽快感が少なく、全体の流れも分りづらく、頻繁にアイテム画面を開かなければならない為にテンポも良くないのが解る。ただ、『ソード』の原型である『ブレード』『シニカルブレード』はかなり爽快感がある。
?(1999)
イベント中、Doggy Wyvernを探す際にチラッと見えた、とあるexeファイル。ならむらさんと僕で、「これ、これ!」と小声で囁いて実行するようけしかけたのだが、「これ、違…」「やだ…」と乙女の如く抵抗した為公開されなかった、相当シュールでヤバいジョークプログラム。ある意味実に彼らしい作品。他にも、真っ暗な画面でハッピーバースデーを歌うだけのexeファイルなどもあった。
そう言えば、寮の友人のPCに、こういったジョークプログラムを仕掛けた事があったそうで、何をどう間違えたかパスワードロックまでかかってずっと叫び続けるPC(略