やってきてしまったお台場

革靴を失った今、この手に抱えている大量の着替えの内、半分は意味を成さなくなった。革靴に合わせたコーディネイトだったからだ。ただ重いだけの洋服と、1日数時間しか起動しない17インチノートPCという最悪にテンションの下がる組み合わせの手荷物を抱え、目指すは汐留、ゆりかもめ。

数えてみたら、お台場に足を運ぶのは実に10年振り。確かあの頃は、まだそんなに建物も無く、だだっ広い感じで、ネオジオランドなんかが健在だったと思う。随分建物が増えたなあと思いながら、お台場海浜公園より徒歩でパレットタウンへ。見覚えがあるような無いような、と思っていたら、ハッキリ記憶の残っている場所に辿り着いた。トヨタのショールームだ。一気にテンションが上がる。

懐かしいな…と思いつつ眺めていたが、目的地のカルチャーカルチャーはこのショールームの向こう側。そして、そこに通ずる道は、全て閉じられていた。自動ドアが動かなくなっているのだ。何だこれ。ここ封じられたら、どうやって向こう側に行くんだ。新手の嫌がらせか。半泣きで天谷君に電話。どうやら一カ所だけ、自動ドアが開くらしい。やっぱり新手の嫌がらせじゃないか。誘導されるままに移動するも、そこの扉は開かない。おかしい、おかしいと思って聞いてみたら、基準していた駅が、僕は『お台場海浜公園』、天谷君は『青海』だった。つまり、南北が真逆だったと。

程無く、カルチャーカルチャーの楽屋に到着。僕の人生において、最も『濃い』一日が始まろうとしていた。